今回もセキュリティ・チェックを受けて会場に入る。館内にすでにかなりの来訪者があった。 到着直後、被団協側から場所的な問題で、展示は6日からにしてほしいとの要請があり、代替案として5月28日までの原爆展開催期間中は全10巻とチラシを展示し、
それらの本は国連か、学校に寄贈することにする、ということであった。
いささか拍子抜けをしたが、考えてみれば他団体主催の原爆展にゲンを置かせてもらうことだけでも有難い。「石川県原爆被災者友の会」事務局長の西本多美子さんの尽力大である。
私達はしばらく会場に留まり来館者にチラシ配りをしていると、ジャーナリストらしい1人の日本人女性が近づいてきた。NY在住の映画プロディユーサーSさんという方である。ゲンのフアンで、「今日は別の用事で来ているが是非何か協力できることがあればいってほしい」、といって名刺を頂いた。
今、私達はニューヨークでゲンの種まきをしているのだと強く思った。すぐに結果は出なくても先ず『はだしのゲン』という優れた平和の教科書があるということを国連の中でアッピールできたことは、後に大きな成果となって現れるであろう。種の成長を見守ろうと思う。
実はHelenaさんとは原爆展会場で11時ごろ会うことになっていたのだが、事の顛末ですっかりそのことを失念していた。先ずはゲート前に陣取っているマスコミ各社にアタックしようと会場を出た途端、友人達と一緒に行列に並んでいるHelenaさんとばったり。まさに天の配剤としか言いようがない。
マスコミは私達が近づいてゲンのPR をしても12時のニュースのためであろうか、緊張状態で目もくれない。
<腹が減っては戦はできない>、ということで先ずは腹ごしらえ。そこで作戦を練った。
チカさんは折に触れてアドヴァイスしてくれた。平和活動家のHelenaさんは国連で働いていた経験を持つ。5ヶ国語を話すそうである。Helenaさんの友人76歳フランス人のマリーさんと5人でレストランへ。結局、Helenaさんのアドヴァイスで図書館をターゲットとし、先ずはNew York public libraryを訪れることにした。食後、私達は図書館へ向かった。
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